蓮見七月の部屋から考察

部屋から考える社会・世間

ニートがNHKの「こもりびと」をみて拍手した話。

「こもりびと」をニートが見て。

先日NHKで「こもりびと」という引きこもりを題材にしたドラマが放送されました。

 

僕もニートですが、まさか松山ケンイチくんが僕のことを演じてくれるとは思いませんでした。

それくらい松山ケンイチ君の演技はリアリティがありましたね。

ちなみに正気で見たら心が耐えられそうにないから酒を飲みながら見ました。

 

「こもりびと」はリアル

リアリティがあると書いたけども本当にリアルでした。

 

主人公の引きこもりがコンビニに行くシーンがあるのですが、スーツを着た社会人にビビッて距離をとる。

 

僕も昔はそういう事をしていました。最近は失うものがないから堂々としているんですが。

 

社会に出てる人を観るだけでしんどい。辛い。ひどい時には死にたくなる。

 

それがニートや引きこもりの人の心のうちだと思います。

 

引け目があるんですね。そして社会に出ていない自分を自分で許せないんです。

それもそのはずで社会や身近な人もあんまりニートや引きこもりに肝要じゃないですからね。

 

死ぬことを考えてそう。

 

死ぬことを考えてそう。僕がこのドラマを見て一番最初に感じたのはそこです。

 

ニートや引きこもりは自己肯定感も大体の場合低いでしょうから、少し否定されると反対できない。自分を許せない。自分が情けない。

 

そうなるともう死んでしまおうか

 

そういう話になる。

 

この現象に周りのは気付かないし、気付きようもないのかな。

 

ですから、頑張りが足りないんだとか、甘えてるんだとか、何の根拠もないことを言うんです。

 

そんなこと言ったらお前の息子、娘が死ぬぞ!!

 

僕はそう思いながら見ていました。

 

自分の子供に死んでほしいとかいなくなってほしいと思ってる親はあまりいないと思います。

 

もしそう思ってるんだったら言ってやりたいです。

 

「なんでコンドームつけないでセックスしやがったんだ!!!」

 

自分の性的欲求のために子供を産んで、面倒を見ない、死んでほしい、いなくなって欲しい。そういうように思うなら親失格です。

 

もし、親御さんがこれを読んでいたら、一回、自分の考えって本当に正しいのかな?って考えてみてもらいたいです。親だから全部正しい。そんなことはあり得ないのですから。

 

追い詰められていたら、だれか家族以外の他の価値観を持った人と話した方がいいです。

 

ニートも引きこもりもその親もそうだと思います。

 

まぁそういうことを言いながら僕はニートなんですがね。

それでも親と喧嘩したりはしなくなりました。これは長い時間をかけてお互いを少しだけ認められるようになったからですね。否定もしなくなってきましたし。

 

死ぬ必要はない

 

僕が言いたいのはこれに尽きる。

親も当事者も死ぬ必要はないです。

 

何でかって言うと理論の上で言えば憲法25条があるからです。

 

すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する

 

こういう条文があるので生きてていいんです。

生産性がなかろうが働いてなかろうが生きてていいです。

 

感情論で言えば、役に立たない人間は死ね!そんな残酷な世界や社会は正しいとは思えないからです。

 

ドラマの主人公も鬱だと告白していましたが、何とか自殺せずに生きていましたね。

 

主人公の親、武田鉄矢さんの演じる父親も最期に「生きていて欲しい」

 

そう言ってましたね。

 

結局最後に言いたいのはそこだと思います。

 

生きてていい。こういう事を言ってくれるドラマであったこと、そして引きこもりのリアルを上手く描きだしたところを見て、僕は最後に拍手しました。

 

これを書いている今も、リアリティあったなぁと思います。

 

最後にもう一度拍手して終わりたいと思います。